技術紹介(橋梁)

合成床版橋『TUFブリッジ』

特徴

合成床版橋(TUFブリッジ)とはTTK CORPORATION U-Shaped Girder Flooring Bridgeの略で、日本ファブテックが提案する大型のU断面を用いた鋼とコンクリートの合成床版橋です。

  1. 主桁と床版が一体になっているので、桁高が低く、前後の取り付け道路の制約を少なくすることができ、景観にすぐれます。
  2. 中小河川や鉄道上の跨線橋などの桁高制限がある橋梁に適しています。
  3. 鋼桁は工場製作、EPSの挿入・配筋・コンクリート打設は現場で施工します。
  4. 引張に強い鋼と圧縮に強いコンクリートをスタッドジベルで合成した、耐久性に優れた鋼・コンクリート合成構造です。
  5. 床版下面の空間は、密閉したU断面とEPS(発泡スチロール)を充填するので、従来のコンクリート床版橋に比べ重量が軽く、経済的です。
  6. 底鋼板、U断面、床版、EPSで構成され、部材数を極力抑え、製作工費を削減しています。

適用条件

適用支間長は、10~40mまでの道路橋に適用できます。

橋格 B活荷重
支間長 10~40m
幅員 対応可能
斜角 対応可能
桁高 L=20mの場合 500mm
L=30mの場合 750mm
床版 RC床版 t=160mm以上
床版コンクリート σck=40N/㎟
歩道 設置可能

性能確認試験

TUFブリッジの性能を確認するために、静的試験、疲労試験、終局載荷試験及び実物大施工試験を実施しています。

性的載荷試験

載荷荷重:
400kN(底鋼板許容応力状態)
載荷状態:
1.中央載荷 2.偏心載荷

1.たわみ

2.底鋼板応力

実験値とFEM解析値はよく一致しており、格子解析値は実験値より大きめの結果となりました。このことから、設計計算に用いる断面力算出時の格子計算は安全側であることを確認しています。

定点疲労試験

荷重範囲:
50kN~150kN
載荷状態:
中央載荷
載荷回数:
200万回

TUFブリッジ載荷試験状況

たわみ及び各部応力ともに、繰返し回数20万回以降で変化が生じていますが、その量は非常に小さく、また、試験後の各部材の変状・損傷もなく、疲労耐久性があることを確認しています。

終局載荷試験

荷重範囲:
1000kN
載荷状態:
中央載荷

設計荷重レベルの2.5倍の荷重を載荷し、終局に対して十分な安全率を有していることを確認しています。

実物大施工試験

TUFブリッジの施工性を確認するために、実物大モデルを用いた施工試験を実施し、工場における製作、現場における組立およびコンクリート打設について、施工性に問題ないことを確認しています。また、中埋め材にはEPSと木製型枠による施工性の比較を行い、EPSの施工性の良さを確認しました。

施工実績

楢戸川橋

発注:
福島県
橋長:
14.3m
有効幅員:
3.6m

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